CONTAkun’s diary

北海道コンサドーレ札幌サポでございます

歳下の先輩。

先輩は僕に アドバイスをくれる。

具体的な事は言わないけどちゃんと答えを導いてくれる。だから僕は夢から覚めるとスッキりしているんです。

夢の中でしか話はさせてもらってないですけど。

そんな竜二先輩は僕より4つ歳下の先輩っす。

 

約束を守る男…

入団会見で自分の持っている全てを出してJ1昇格の為にと言い切った男。

当時はボランチとして危ない場面には大丈夫と言わんばかりに先輩の姿がいつもあったっす。

 

苦しくとも逃げない男…

僕にはトラウマになっている2012年のJ1シーズン。サポーターの罵声をまるで一人で受け止めるようとした姿はいつも思い出しては胸がつまります。先輩は「大丈夫だから」って言いました。その時点ではとても大丈夫な状況じゃなかったすよね。でも先輩は5年後ちゃんと約束を果たしてくれましたね。

 

叱咤する男…。

奈良を荒野をゴメスをそして謙伍を。その他多くの後輩を。

先輩はいつも厳しく叱咤してました。

失点後、うなだれるチームと僕を先輩のその大きな手と声で何度立ち上げでくれたでしょうか。

 

僕等を大事にしてくれた男…。

今となっては先輩の最後の試合になってしまった、一昨年の残留を決めた清水戦。

負傷して担架に乗せられていく先輩に僕等は

大声で叫んだ。悔しかったでしょ。あんなに苦しかった2012年の約束をやっと果たす時だったんですもんね。でも先輩はそんな自分の想いより僕等の方へ親指を立ててくれましたね…。厚別の時の様に「大丈夫」って。

僕はあの瞬間に残留が決まったと思ってます。

 

 

先輩、ひとついいですか。

僕はいつも妄想するんです。

これから何年もの歴史を重ね北海道コンサドーレ札幌の「クラブ100年史」が出来たとする。その編纂は僕がするんです。そん時僕の歳は…

まぁいいじゃないすっか。

 

その本には「誕生」「熱狂」「発展」って色んな章があってもちろん「苦難の歴史」って章があるんです。次の章は「飛躍の一歩」。

その「苦難の歴史」の主役は先輩と内村。

その章の最後のページにこう記してあるんです。

 

2016年   41節 vs千葉

「俺達のフクアリ」と呼ぶにふさわしいコンサドーレのサポーターの声援から一番遠くにいるキーパーのクソンユンはゴールキックを河合にそっと渡した。

河合は残り僅かな時間とそして力を振り絞り、ゆっくりとしたいつものフォームで僕等の方へボールを蹴った。

綺麗で緩やかな軌道を描いたボールは両軍の選手の図上を超えこちらにやってくる。

そのボールを僕等の手前でかっさらった選手はこの章のもう一人の主役、内村圭宏

内村がダイレクトに蹴り込んだボールはゆっくりと僕等の目の前のゴールに吸い込まれる。そこからの数秒間、スタジアムはスローモーションの世界になり内村がゴール裏の看板を飛び越えたのを合図に全ての選手、スタッフが僕等のもとへやってくる。

そしてサポーター、選手、スタッフの歓喜の輪が広がった。昇格を手繰り寄せた大きなゴールだった。

少し情緒的に言うと内村の飛び越えたのは看板ではなく「苦難」という歴史だったのかもしれない。

クラブ創設100年の今日、

あのゴールからのコンサドーレの歩みを見るとそうとしか言えない。

ただその歓喜の輪の向こうには、いや「苦難の歴史」の向こうに河合竜二は静かにでも力強く立っていた。「大丈夫」だと言わんばかりに。

 

どうすか?先輩…。